【良書】センスがないと思っている人のための読むデザイン

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こんにちは!あくあ(@aqua_life_0227_)です!
今日は、私のイチオシの書籍をご紹介します!これからデザインを勉強する人も、今勉強していて悩んでいる人にもお勧めできる書籍です。

※少しのネタバレを避けたい、結論だけ知りたい方は目次より「3.総評(まとめ)」へ飛んでください!

目次

この本の概要

デザインは身近なところに溢れている!

今の世の中、デザインを探そうと思えば、PCひとつで検索できてしまう時代。

簡単に情報(資料)にアクセスできてしまう時代だからこそ、

【記憶に残っていく情報】が積み上げ難くなっている理由

街に出て意識的に情報にふれ、自分のものとする作業の大切さ

について具体例を踏まえながらわかりやすく解説してくださっています。

果たしてデッサン力は必要なのか?

大人になってからデザインを学ぼうとしている人の多くは「デッサンの勉強って必要なのかな?」と、おそらく一度は思ったことがあるのではないかと思います。

デッサン力とは上手に絵を書く力である

デッサン力とは見る力(観察力)である

【ありのまま見ている物体の本質(3次元の物)を紙(2次元の平面)に正確に書き起こす】という例えを踏まえて、デッサン力は何なのか?デッサンは必要なのか?について納得感のいくお話となっています。

デザインの正体と現場のあれこれ

デザインのセンスの正体ってなんだろう?その人が生まれ持ったものなんだろうか?…など一度は誰もが考えたことがあると思います。

どのようにしてセンスは磨かれていくのか

自分の改善過程見える化の大切さについて

上記について、具体例を踏まえてわかりやすく読み解いていく内容となっています。

そして、実は、

センスというものは先天的なものではなく、今からでも努力次第で磨けるもの。

と言うことについて、とても納得感を持つことができますよ!

私自身の体験からこの本の素晴らしさを考察してみる

デザイン学科の経験から(大学時代編)

本を読んで真っ先に思い出したのは、大学時代の授業、課題についてでした。

雑誌やフライヤーなどの紙媒体から切り取った色で色相環作る

当初は、色彩検定等でカラーのチップも同時に配られていたのでわざわざ何でこんな手間なことをさせるのだろうと思ったものです。

今では色々な色見本表が出てきているため、

自分でしっくりくる組み合わせをじっくり考える機会が減ってきている

世の中にはどんな色が溢れているのか見つける機会が減ってきている

と言う傾向がありがちです。

そこで、課題を通して

デザイン・色について意識して見る大切さ

コラージュなどの作業を通して自分のものに落とし込む大切さ

について、こ本を通しての知ってもらいたいという教授からのメッセージがあったことに気づくことができました。

街に溢れるフライヤー(紙の広告)を積極的に集めてファイリングする

あの時は、最初ちょっとだけ集めてファイリングしていましたが、どうしても意図が読めず、途中でやめてしまいました。今思うと残念な学生だったな〜と思います。

この課題を通して、

集めてファイリングすることでデザインの引き出しを増やす大切さ

街にあるデザインのコンセプトを考える機会を持つ必要性

について、伝えたかったのかもしれませんね。

【電車の中でできるコンセプト探しゲーム】と言う大変興味深いの話の中で、上記のことについて考えさせられました。

デザインについて勉強し直してから(社会人編)

私の黒歴史のひとつ、某キラキラスクール時代のお話。

大学時代に少しだけデザインを学んだ経験があったため、入会1ヶ月後くらいに徐々に疑問を感じるようになりました。

入会1ヶ月後にから徐々に芽生えた疑問について

デザインってこんな単純なものだっだのか?

表面だけで色々すっ飛ばしてるんだけど、大丈夫なのかな?

著作権問題について

初心者がちょっと基本の原則を覚えて、Pinterestで参考デザインをかき集めて、バナーを作成する。Webデザインを考え、コーディングする…。なんだか違和感がありますよね。

そして何より、デザインを勉強していた時のなんとも表現し難い踠きの時間をあっさりスルーして、誰でも簡単に仕事にできるくらい実力を付けられる!という講師の方のノリがどうしても受け入れがたかったのです。

ずっともやもやしながら勉強を続けていた時、この本に出会って救われました。

センスは、いつからでもその人の努力の積み重ねで磨くことができる

センスは決して、一朝一夕で磨かれるものではない

デザインに対して真摯に向き合うことの積み重ねがセンスになる

3ヶ月の短い期間でできる!の言葉にずっともやもやしていたので、すごくホッとしました。

この言葉に説得力を持たせるだけの、鎌田さんの今までの取り組み(試行錯誤)の経験がたくさん詰まっています。自分で日々デザインに真摯に向き合って積み重なって、センスが磨かれていくことに繋がっていくんだよ。という愛あるメッセージが伝わってくるお話でした。

総評(まとめ)

どんな人におすすめの本なのか?

特にお勧めな人はこちら。

デザインをこれから本格的に学ぼうとしてる人

デザインを勉強中だが、進め方について不安がある人

Webデザインスクールに入ったが迷走している人

また、これから新たにビジネススキルとして何か習得したいと思っている人にも、個人的には自信を持っておすすめできる内容になっているかと思います。(上記で触れたようにプレゼン資料作成とか、きっとどんな仕事の人にも役立ちます。)

逆にデザイン/Web制作会社でバリバリ働いている人、美術系の学校に通っている人(通っていた人)、中級以上の方はちょっと物足りなさを感じるかもしれません。ぜひ立ち読みして今の自分が新たに得るものがあるか確認してみることをお勧めします!

著者について

『センスがないと思っている人のための読むデザイン』を書いた人は、鎌田 隆史さん(@designdoor)

Twitterでもデザインに関わるあれこれをとてもわかりやすく発信してくださっています。まぐまぐ! メルマガ プロが教える「美大いらずのデザイン講座」などをはじめ、さまざまなメディアを通じて発信しているのでぜひチェックしてみてくださいね。

鎌田 隆史(かまた・たかし)

1966年生まれ。東京都出身。 多摩美術大学 美術学部 グラフィックデザイン科卒業。アパレルデザイン・Webデザイン・DTPデザインと幅広く、デザイナー・アートディレクターとして活躍。2008年より、デザインの基礎を誰にでもわかるように解説するメルマガ「プロが教える美大いらずのデザイン講座」の配信をはじめると、「センスのよさの正体がわかった!」「私でもデザインできる!」と反響を呼び、登録読者数2500人の人気メルマガとなる。現在、デザインのオンライン講座の開設準備中。本書が初の著作。

鎌田 隆史『センスがないと思っている人のための読むデザイン』 240頁  (2021年、株式会社旬報社) より引用

最後に

長々と書いてしまいましたが、本当におすすめの1冊です。

大学生の頃の、過去の自分に、本当にお勧めしたい1冊です。

でもきっと色々な体験をした後だからこそ、心にとても響いたのかもしれませんね。

コロナ禍からWebデザインを3ヶ月ほどで学び簡単にガッツリ稼げる!という広告が増えてきました。それにすがるような思いで入会し挫折、もしくは迷走している人がたくさんいると思います。

もし、同じような境遇の方がこの本を手に取って読んだなら。

きっとデザインに対しての見方が変わると思うし、もっと長い目で挑戦してみようかな。覚悟が足りなかったんだな。と色々振り返るいい機会になるのではないかなと思っております。もし、読んだ後も、たとえデザインを諦めたままで再起しなくても、きっとポジティブな経験として残るのではないかなと思います。


少しでも興味を持った方は、ぜひ購入してみてくださいね。

AmazonではKindle版も販売しています。こちらのKindle版は、きちんと目次がありそこから各章ジャンプすることができるため、電子書籍としても読みやすいものとなっております。(私は冊子版と電子版どちらも購入しています)

今年も残すところわずかとなりました!皆さんも良いお年をお迎えください〜!

2023年11月24日 追記

鎌田さんの新作が発売されました!こちらも後ほど読んだ感想を記事にできたらと思っています。

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